東日本大震災で被災された方々にお見舞いを申し上げます。
私は直接の被災は微々たる物だったのだが、なんだか東北在住の友人達や福島原発、日本の行く末などが気になって少し気がそぞろになっていたようにも思う。その間も色々お料理はしているのだけれども、なかなかブログを書くまでにはならず、少し時間が空いてしまった。
さて、気象庁によれば今年の梅雨明けは未だという事だが、ここ数日はかなりの猛暑。こんな日々は熱帯の人々が食するレシピを楽しむと暑気払いと気分を変えるのに良いのではないだろうか?不思議なもので、寒い気候になると寒い地方のレシピが美味しく、暑い季節には逆になる。食文化というものは、なかなか奥の深いもののようだ。
タイの代表的スープカレーの「レッドカレー」は、レッドカレーペーストとココナッツで材料を煮込むだけで20分ぐらいで誰でも美味しく作れるので暑い日には良いのではないだろうか?
実はタイカレー、ペーストの箱に書いている標準レシピだけでも美味しいのだけれども、バンコクのお店で食べる「プロの味」にはどうも今ひとつ及ばない。ところが最近試行錯誤の末、この「溝」を埋める方法を発見した(ような気がする)
ポイントは生ハーブではないだろうか?もともとタイ料理は生のハーブ類を贅沢に大量に使用して調理する。もちろんレッドカレーの素にはこれらのハーブ類は皆砕いてバランスよく配合されてはいる。しかし「香り」の元になっている物質は揮発性があって、製造後の保存方法や期間などで失われてゆく。
そこで対策。
1.レモングラス・ガランカル・こぶみかんの葉の三大タイスパイスの生のモノを煮込み時に追加。
2.調理終了間際にスイートバジルを千切ったものを一人前あたり半本~一本散らし、火をかける。生のスパイスがあれば最高だが冷凍品でも良いだろう。
3.タイ米を入手して使用する。
実際この対策をしてみるとカレーは非常に香りが高くなり、なんだかホンモノの味にかなり迫れたのではないかと思う。お試しあれ。
レシピ
材料:4人前+(大食い向け4人前)
鶏肉 400g
レッドカレーペースト15cc(大匙一杯)~20cc
ココナッツミルク(缶詰) 400g
袋茸(缶詰)250g (手に入りにくい時にはエリンギを小口切り一口サイズで)
たけのこ 200g 程度
茄子 2-3本
作り方:
1.レッドカレーペーストをお鍋に入れ、少し炒めて香りを出す。
2.これにココナツミルクの上澄みの油の濃い部分を100ml程度入れ、強火で2~3分煮立てる。
3.次に材料を上記材料を入れる。レモングラス・ガランカル・こぶみかんはあればこの時に入れる。
4.15分~20分で火が通ったら、砂糖適量とナンプラー適量で味を調えて完成。
5.スイートバジルが手に入ったら最後に入れて軽く煮立てると非常に良い香り。
(文:窪田敏之)
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