2009年12月27日日曜日

チキンのディアボラ(怠け者風) 所要時間20分

さて、今日はオヤジが一人で寂しくクリスマスイブにワインを飲む時等に手軽に作れるイタリア風料理だ。 鶏肉だけ買って、呑みながら調理するので「怠け者風」。
この料理は一応私のオリジナルではなく、NHKの朝の番組の「生活ホットモーニング」2008年12月9日に放映された番組で「夢の3シェフ競演 気軽にごちそう 鶏クリスマス」で放映された落合 務シェフの「鶏胸肉のディアボラ」をアレンジしたものだ。

短時間でできるし、仕掛けたら放っておけば良いので私のような怠け者には向いています。

材料

鶏肉 胸肉でもモモ肉でもお好みでどちらでもOK。一枚。(あるいは食べたいだけ)
塩 少々
こしょう 少々
ローズマリー、あるいはにんにく1かけ~2かけ(好みに応じて。無くても可)

作り方

まず鶏肉を広げて両側に塩・こしょうを適宜振る。もし時間に余裕があれば、このまま30分以上置いておく。すると肉に塩が浸透してさらに美味しくなるけれども、時間のないときには即焼いても大丈夫。

これを4つに切る。これをテフロンフライパンに乗せる。両脇にローズマリー、お好みのよってにんにく等を脇に置く。



この上に重しとして耐熱性の皿を載せる。これがポイント。 この際油などは一切使わない。鶏の皮から出る油だけを使って揚げる。だから結構ヘルシーだ。



中弱火程度にして 15分放置。時々焦げないようにチェック。
この後はワインでも開けて呑みながら音楽をかけたり、お風呂を入れたり。 あとバゲット、パン切りナイフ、チーズとトレイ・ナイフとラパンのパテ、蜂蜜、きゅうり、トマト、と「呑み」体制を整える。

15分すると重石に使ったグラタン皿も加熱されて裏も調理ができている。もし赤みが残っているようなら裏返して数分焼く。





表面パリパリ中しっとりのディアブロチキンのできあがり。赤ワインにバッチリ合いますよ。



(文:窪田敏之)

2009年12月23日水曜日

マサラ・コーラ(珍しい飲み物)

数年前にインド・コルカタ会社をオープンした。コルカタの中心街のパークストリートに程近く、そのデパート「パンタルーン」のビルが建っている。パンタルーンについてはAmebloの秀乃さんの記事に紹介されている。まぁオシャレで便利なお店なのだ。

さて、ここの四階にはかつてスナック屋があった。そこで遭遇した珍しい飲み物、「マサラコーラ」

インドには変わったものがあるんだろうなと思っていた私ではあるが、これは完全な想定外。こわいものみたさでオーダーしてみたものの、???なレシピだった。

これはなんと玉葱の微塵切りとコリエンダー、クミン、クローブで作ったペーストがコーラに浮いているといった代物で、確証は無いが、たぶん世界中でここだけのオリジナルだろう。地元の友人達に聞いても誰も知らないという。

見た感じだがスパイスの粉とコーラの泡がいい感じで混ざり合って、まるで流しの排水口のようだ。

この謎のドリンクの味だが・・・これがまたケッタイ至極で、飲めないとまでは言わないが到底美味しいとは言えないのだった。コーラに玉葱のピュレが入った状況を想像してもらえるとすると、ある程度はご理解いただけると思う。


これがこのスナック屋さんのジョークでウケ狙いの飲み物なのか、ちゃんとしたレシピなのかは謎のまま、現在はここはこじゃれたカフェに変わってしまい、この謎のドリンクもメニューから消えてしまったのが、ちょっぴり残念でもある。

(文:窪田 敏之)

2009年12月15日火曜日

ワインの楽しさ

食いしん坊の御多分に漏れず、私もワインにハマっている。洋の東西を問わず、食いしん坊たちは殆どがワインに一度はハマると思われるので、ワインという物は不思議の人間の五感を刺激する飲み物のようだ。

私が今最も気に入っているのはブルゴーニュ、ニュイ・サンジョルジュの赤。私は割合に味の範囲が広いらしく、世界中の様々なワインをそれなりに楽しむ事はできる。しかしその中でもフランス、さらにはブルゴーニュのワインは芸術品のような品格があって、なかなか魅力的なのだ。

ニュイ・サン・ジョルジュを初めて飲んだのは、10年以上前友人のT氏と銀座にフレンチを食べに行ったときだ。友人達の間でも食通で有名で、フランスに在住した経験もあるT氏はピノ・ノワールの精妙な味わいを好むという。その彼が「窪田、これがなかなかオススメなんだよ。」というので呑んでみた。

見ると色も薄く、なんだかアッサリしたそっけない味なのかなと思ってグラスを顔に近づける。すると、なんとビックリ!

私が一番ビックリしたのはその香りだ。普通の赤ワインらしい果実の香りとともに、フローラルブーケとでも言ったら良いのか、「花の香り」が香ってくる。しかも結構これが強い。しかしこの花の香りがちょうどタンニンやミネラルっぽい味と美味く釣り合って、非常にエレガントな味わいになる。ピノ・ノワールらしい薄い色とは裏腹にかなりアクセントの強いハッキリした味だ。

なんとも楽しげなワインなのである。その時期、まだ私はボルドーに嵌っていて、味も香りもここまで複雑なワインを飲んだのはその時初めてだった。私が華麗な味わいにビックリして目を丸くしているとTがにやっと笑い「な、かなり美味しいだろ?」

それ以来、私はニュイ・サンジョルジュのファンになってしまった。その後様々なブルゴーニュを呑んでみるが、ニュイのような繊細さと力強さの両方を持ったワインには、まだあまり出会っていない。

畑が近いヴォーヌ・ロマネとかジュヴレ・シャンベルタンなんかも独自の味わいながら、多少ニュイに近いニュアンスを持っていることもある。

それからモレ・サン・ドニも安価な割には美味しいかな。

ニュイのありがたい所が、これほどのお味なのに、グランクリュ(特級畑)ではなくプルミエクリュ(一級畑)なので、比較的購入しやすい事だ。 特に2004年とか2002年、1998年なんかはビックリするような美味しさなので、「特別な日」には結構オススメだ。

こんな感じのハイレベルなワインはそのものが非常に美味しくマリアージュする相手が居なくても華やかだ。ワインだけでも美味しいし、フランスパンとバターがあれば、他のものはいらないぐらい。もちろんハモン、チーズ、豚肉や鶏のお料理に合うことは言うまでもないけれども。

(文:窪田 敏之)

2009年12月2日水曜日

シンガポール・ラクサ

インド共和国カルカッタ市友人と設立した会社MAT3Impexがある。このため、インドはしょっちゅう訪問している。現在、残念ながらカルカッタ-成田直行便は無いので、バンコクまたはシンガポール経由で行くことになる。バンコクも旨いものの多い「食い倒れ」都市なのだが、シンガポールの実力も侮れない。美味しいものがいっぱいあるのだ。

シンガポールのチャンギ国際空港での乗り継ぎの時に、必ず食べたくなってしまうのが、この「シンガポール・ラクサ
まぁ言ってみればシンガポール風のラーメン、ないしはスープスパゲッティといった感じの食べ物だ。

これはマレー半島やインドネシアなどで普及しているお料理を元にシンガポール風に作り直したもののようだが、濃厚でクリーミー、かつスパイシー。それにダシも効いたスープで、太い麺をつるつると頂くわけだが、えびと鶏のダシで非常に美味しい。要するに癖になってしまうような味なのだ。これは私としてはシンガポールでお勧めNo.1のお料理でシンガポールをご訪問の際は、ぜひとも試食してみていただきたいと思う。

で、自分の舌で覚えている味とWebの情報などを参考に自分なりに再現してみた。自己満足ではあるが、オリジナルの味を80%程度は再現できているのではないかと思っている。

材料 4人前

スープ

  ココナッツ・ミルクの缶詰 400g入り1缶
  チキンスープ (3カップ)
  普通のカレー粉 大さじ1
  チリ・イン・オイル(タイの調味料) 大さじ2~3(お好みで)
  バゴオン(フィリピンの海老塩辛)大さじ2~3又はカピ(タイの海老塩から)大さじ半分~1(塩辛いので注意)

  レモングラス2~3本(これは無くても良い。好みで)
  にんにくのみじん切り2-3かけ分(これも好みで)
  下ろし生姜 10g~20g(好みで)
  かまぼこ 板半分、あるいは笹かまぼこ2~3枚
  厚揚げ木綿 一個
  むきえび 中 8~12個


  タイのビーフン、センレック
  もやし一袋

作り方

1.かまぼこ、厚揚げは一口サイズ、むき海老は背綿を取っておく。またレモングラスは根の部分を中心に包丁の背で叩き香りを出しておく。
2.スープはまずチリ・イン・オイルを多少加熱して香りを出す。次にココナッツミルクの缶の上澄み1/4程度を加え多少煮立たせる。すると適宜油が浮いてくる。そこで一旦加熱を中止。残りのココナツ・スープ、カレー粉、海老の塩辛を入れ、軽く煮立たせる。その後具を入れ、火が通るまで煮る。砂糖と塩、胡椒で味を調えてできあがり。このスープは1日程度は味が落ちないので、まとめて作っておくことができる。
3.タイのビーフンセンレックを一人前80g~100g茹でる。これにさっと湯通ししたもやしを適宜添える。これに上記のスープをかけて、さっと味をなじませて頂く。好みによって胡椒や乾燥唐辛子の粗引き、海老の塩辛などを加えても良い。

さっそく今日食べてみましたが、なかなか美味しいですよ。

(文:窪田 敏之)